11月8日(日)七海版
ラスト練習デー!
記念すべきツキニジ最後の練習日記は、じゃんけんでその座を勝ち取った七海がお送りさせていただきます。 え?!内山じゃなかったの?!と思われた皆さん、実は真のじゃんけん勝者はわたくしでした! 内山「練習日記アップしたよー」 吉田「あれ?七海じゃなかったっけ?」 内山「…え?私勝ったんじゃなかったっけ…」 吉田「一番最初に負けてたヨ…」 …といったわけで、内山の練習日記と重複する部分もありますが、せっかく書いたので、アップさせていただきます! ラストデーの予定は、午前中に通しを一回→照明の佐藤さんがいらして打ち合わせと通しを一回→佐藤さんのリクエスト場面を返す→メイクテスト→仕込みの打ち合わせ、と盛りだくさん! これから本番まで、どわぁ〜っと嵐のように過ぎて行くんだろうなぁ。 【佐藤さんがいらしたぞぉー!】 本日は照明の佐藤さんがいらっしゃって、まずは舞台図を囲みながら、吉田と宮島さんと打ち合わせ。 (佐藤さんと宮島さんが照明の話をし始めると、話の内容が専門的で分からなくて、吉田は「むー話に入れん!」ともだーっとなるそうです) 物語の流れを説明した後、通しを見てプランを立てて下さいます。 通しが一回終わった後、演出が尋ねます。 「も、もう一回通し…ますか?!」 「ぁー…」 ドキドキ。 「大丈夫です。殺陣だけどうなってるか見せてください」 「も、勿論ですッ!!」 一度見ただけでもう頭にパパパパパっとプランが浮かぶんだろうか…! 吉田の脚本はいつも何らかの自然現象がキーワードとなっている事が多く、今回もきっと佐藤さんの照明によって、それが舞台に…と思うとドキドキであります! そんな佐藤さんですが、真剣に舞台のお話を聞いて下さる一方、とてもお茶目な面もお持ちです。 佐藤さんがいらっしゃる日は、音響の宮島さんと共に、ささやかながらお昼の軽食を出させていただいています。 本日のメニューは、うまーいおにぎり屋さんのおむすび4つと、唐揚げ、豆と昆布を煮たようなお惣菜! 通しが終わったあとに召し上がっていたのですが、佐藤さんの隣に陣を構える内山がとある異変に気付きました。 「ぇーと?私のところにお惣菜が置いてあるんですが…。佐藤さん苦手だったんですか?」 「まぁ…ちょっと…」 「豆が?」 「全体的になんか…」 いや、もう苦手なものを残していただくのは一向に構わないんですが、内山のところにさりげなく置いておくというのがツボでした! 【誰かたぁーすけてぇー】 本日は各々がメイク用具を持ち込んでメイクテスト。 ぅーん、変だ。 後から始めた人達が次々といい感じに仕上がっていく…。 吉田に至っては「ドウラン塗るの飽きたー」とか言ってたくせに、結構な短時間で出来上がっておるじゃないか! それに比べて私はどうだ。 キャラクターのイメージカラーの活かしどころがうまくいかなくて、ルフィみたいな目の下の傷っぽいやつ描いて遊んどる…。 額にチャクラとか言って点描いて、片寄さんに「インドっぽい」とか言われとる…。 そんな馬鹿な行動に危機感を感じたのか、内山とめぐりんが集まってきて色の入れ方を教えてくれました。 ありがとう女子達!!! ところで大抵の役者は自分で塗り塗りして周りの人に「顔色どうー?」とか「色こんなもんかなぁ」などとチェックをして貰って、「もうちょい濃い方が…」とか何らかのダメ出しを貰うのですが、ひとり神のような男がおりました。 「ドウラン塗ってみたよー」 「…いいんじゃない?」 一発オッケー、ウッチーさん。 恐ろしいほどにドウランの色が馴染じむ男…!! 残念ながら川村ネェさんは皆でわいわいするメイクテストに参加出来なかったのですが、先に行った通しの前にメイクを仕上げており、キラキラしながら通しを行っておりました。 川村ネェさんは今回、ちょっと艶っぽいキャラクター。 メイクも大人っぽくて素敵なのです! 片寄さんは自分で目張りを入れられる男なんだ! あやあやはピンクを基調としたふんわり仕上げ。 めぐりんはスクールで習ったというメイクテクですっごく綺麗にメイクを乗せるんだ! ウッチーさんは塗ってるのにとってもナチュラル。 吉田は切れ長の瞳によく映えるシュッとしたラインが特徴的です。 ええなぁ、わし、たぬき目だから濃い色を入れるとボテッとするんよ…。 そして、当日宮島さんと共に音響を担う内山のメイクポイントはズバリ、「ウォータープルーフのマスカラ」だそうです。 【今日の小話】 忙しい合間を塗って稽古に参加して下さる音響の宮島さん。 役者がメイクテストをしている空き時間に、稽古場の隅っこでひとときの眠りにつきます。 すやすや…すやすや…すやすや…ハッ!! 目を覚ました時、何故か目をくりっと見開いてびっくり顔をしていた宮島さん。 一瞬自分がどこに居るのか、分からなくなっちゃったそうです。 あるある!稽古場睡眠の罠…! 今日の片寄さんの私服は内山曰く「電気工事の人みたいな格好」。 確かに色合いが作業着だわ。 不思議なもので、そう言われたらそうとしか見えなくなってきます。 更に…メイクテストの時に白いタオルを頭にきゅっと巻いた姿を見て、内山が絶叫しました。 「ていうか、なんで敢えてそっち(電気工事の人)に寄せていくんだ?!」 全くだ。似合ってたけど! 今日の吉田はハラヘリ。 通しの前にお腹がきゅるーんと鳴っていました。 今回、演出も舞台作りも役者も全部担う吉田は、打ち合わせやセッティングなどでなかなかごはんを口にする事が出来ないのです。 佐藤さんもいらっしゃり、さぁ、準備が整って通しをするヨーという時に吉田が取り出したのは… 「なっ?!フランクフルト?!」 衣装を着て、手には通しのタイムを計るストップウォッチ、格好だけ見たらもう今すぐにでも始められる…という状態で、フランクフルトを「あむー」! そしてそれを見つめるスタンバイ中の役者達。 なんだコレ。 「あのねー、これスモークフランクなんよー」 う、うん、そうか。 スモークフランクなるものをもぐーっと食べた吉田が次に取り出したものに、我々は更に驚愕した。 「グハァ!アメリカンドック出てきたァ!!」 どっちもうまいよね、うん。 今回の衣装はちょこっと特殊。 めぐりんの肘が衣装の一部から丸見えになっちゃうんだなよぁ、動き方かなぁ?それともそもそもの仕様のせいなのかなぁ?などと頭を付き合わせて考えていたら、 「これはねぇ、多分着方だと思うんだ。私も色々試してみたんだけど…こうしてこうすれば…」 颯爽と現れて一瞬にして謎を解いていったあやあや…! 君のことを我々はこれから「衣装探偵あや」と呼ぶよ。 吉田は速い。 何が速いって動きが速い。 通しになってキャラクターが乗ってトップスピードで動くと、一歩一歩がでっかくなって凄く踏み込んでくるから、要スペース、である。 しかしスペースがない場所はどうすればいいのか…これはもう吉田自身が早い段階でブレーキをかけるしかないのだが…。 「いや、でも稽古場では平面だけど、実際の舞台は段がつくから上る時にスピードが落ちるんじゃないか?」 いや、違うのです。 吉田の加速を長いこと見ている私が断言致しましょう。 段がついたほうが、吉田は早くなる…とね。 「びっよーーーーーーんんん!」 段を駆け上がる為に更にスピードに乗る吉田を見て、皆が納得してくれました…えぇ。 【さて!】 いつになく大人数でやいのやいのと作り上げてきたツキニジ物語ですが、残すはゲネと本番のみとなりました。 なんか…物語自体がみんなで一緒にわいわいと行動するようなお話だったので、それがもう終わっちゃうのかと思ったら、急に淋しくなってきちゃいましたよ。 役者が久々という片寄さん、多分今回演出に一番怒られた役者さんじゃないでしょうか! 周りと会話する事に苦戦して、ご本人もしんどそうでした。 でもここ最近は舞台の上でもキャラクターとしてよく笑顔を見せるし、楽しそうだなぁって思うのは私だけでしょうか…??にまり。 ウッチーさんは演出から「ここは君が頼りだ!」という台詞や音合わせをガッツリ任されています。 時折謎の中国人になることもあるけれど、途中からの稽古参加であれだけの内容の台詞を入れるのは本当に大変だったと思います! 気がついたらあっという間に台本も離してたし、ほんと凄いな!と思ってましたよ…! 川村ネェさんは稽古時間が短い中での参加でしたが、毎回、稽古に出てくる度に、キャラクターをグレードアップさせてくるのにビックリしていました。 段々色がのってくる…みたいな感じでどんどん艶やかになっていく! 話を取りまとめてくれる綺麗なお姉さん…みんな大好きです! めぐりんはキャラの濃い〜ぃ歳上メンバーに囲まれて、キャラの濃い〜ぃ動きなんかを付けられて(主に内山に!)なかなか大変だったんじゃないかなぁと思います。 でも、それをちゃんと飲み込んでくれたお陰で、愛らしさが滲み出るキャラクターになりました! あやあやはキャラクターをとってもとっても大切に育ててました。 キャラクターの気持ちの流れを物凄く深く考えて、入り込んで…。 いつの間にか衣装や小道具なんかもキャラクター仕様にカスタマイズされてて、凄いな!とひたすら感心。 キャラクターも、こんなに愛されてほんとに幸せだと思います! 一緒にわいわい出来て、ほんとに楽しかった!! よしださんは長い付き合いで、今までの芝居の中でもペアで動いたり、敵対したり…と色々な関係性を演じる機会があったけれど、これほどまでに「思いっきり喧嘩してやろう!」と思った関係性は初めてです。 うるぁー!!うるぁるぁー!! コンチクショー!!覚えとけェ!!←褒めてます。 うっちゃんは宮島さんが入ってくださるまでの稽古の音響を一手に担い、音楽から殺陣から効果音からぜーんぶ入れてくれていました。 録画した殺陣画像を見て、休憩時間も自主練してる姿、ごっつり見ておりましたよ…! 音楽と効果音が欠かせない夜光堂のお芝居は、うっちゃんの支えと努力で成り立っています!! 宮島さんは音響さんに留まらず、色々な面でサポートをしてくださいます。 舞台のこと、特殊な小道具のこと、相談すれば次々にアイディアを出してくださる、本当に頼もしい兄さんです! いつも支えて下さってありがとうございます。 佐藤さんは物語に欠かせない綺麗な照明を入れてくださいます。 仕込みの最中に試しに光が入るだけで「ふぁぁああぁ〜!」となってしまう我々。 場当たりに入ってフルで目にしたら、その美しさにうるうるしちゃうんじゃなかろうか…と思っております。 そんなメンバーでおおくりします『ツキノニジ』。 まだお席に余裕がありますので、どうぞ劇場へ遊びにいらしてくださいませ。 こんなにも大人数でわいわいしている夜光堂の演目を見られるのはもうない?!かも…です!!(笑) 『ツキニジ』メンバー一同、皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。 さて、残すところ仕込みとゲネと本番のみ!! 魂の一欠片まで全て絞り出して臨みます。 皆さん、本当に稽古お疲れさまでした。 あと少しだけ、一緒に物語の中を駆け回る『仲間』でいてくださいね! ※…と、偉そうに書いてますが、わたくしはただの練習日記締め当番であって、演出は吉田なのであります! 本番が始まる前か…終わった後か…わからないけれど、何処かで、演出からのコメントが出たりするのかなぁ…などと期待する、今日この頃なのでした! 練習日記では、引き続き、仕込みや本番前などの様子がアップされる予定です。 まだまだおつきあいくださいませ!
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