とうとう、この季節がやってきました。
そう。
吉田が暑さにやられる季節が…!
その日は太陽サンサン。
稽古場にたどり着くまで汗だくです。
人々が次々とハアハア言いながら稽古場に姿を現す中、時間を過ぎても現れない者がひとり。
吉田だ。
滅多に遅刻などしない吉田が遅れるとすれば、それはもうこの理由しか考えられません。
「暑さに、やられたな!」
ギイイイイイイ…。
「やれました…」
稽古場の扉が開いて、息も絶え絶えな吉田登場!
「稽古場手前で危うく座り込むところでした…へろへろ」
毎年この姿を目撃しますがそのたびに思います。
「どこでもドアがあれば、北海道で稽古出来るのに…!」
そんなことが出来るわけもないので、
「今日はちょっと見学しますー」
ハイー。
【吉田先生のサバイバル講座】
広い稽古場がこの後しばらくないので、今日は畳一畳あれば出来るビリーはお休みとし、歩きや走りなどの動き回る系の練習をすることに。
「今日はビリーやらないよー」
と言ったら、
「そうですか…」
先日ブートキャンプに入隊したばかりの山田っちが少し残念そうな顔をしたので、家で型だけでも練習出来るようにと、キックとパンチの型の練習を行うことになりました。
スペシャルアドバイザーは、夏バテで調子が悪いのに、もともと色白なので誰も顔色で調子の悪さを分かってくれない、でお馴染みの吉田氏です。
吉田はビリーエクササイズの数ある動きの中で、パンチとキックが大好きなのです。
「えー、足を上げる時には、これでもかってほどに足をがに股にして…」
一見穏やかに動きの説明をしているように見えますが、時折飛び出す不穏な言葉が。
「そこが開いてると、敵がこう来てやられちゃいますから!」
ビリーエクササイズはコンバットから来ているので、基本的にはパンチもキックも対戦相手があるもの。
キックやパンチの型をやった時に、攻撃を受ける隙が出来ることは、すなわち型が間違っているということです。
「ここが開いてしまうと、こっちから…こう!!やられてしまうわけですねー」
なるほど分かりやすいと思う。
が、吉田氏。
今日の服装がカーキのTシャツと灰色のカーゴパンツだったのがいけなかった…。
なんちゅうか、吉田先生のサバイバル講座って感じです。
「身を隠せ!!」
なんでだ!!
【走る〜走る〜】
山田っちと七海〜♪
それというもの吉田監督が、
「せっかくだから、歩くだけじゃなくて走ればいいんじゃない??」
と、言ったから。
夜光堂で走るといえば、音楽をガンガンかけてのサビダッシュ。
AメロBメロまで普通にランニング的な感じで走って、サビに来たらサビの間中ひたすらダーーーーーッシュ!!
これを一曲分やるのですが、ラストの大サビともなると、
「フンギャー!!」
という感じです。
頑張れ、頑張れ俺!
あの辛かったウィンブルドンを思い出せ!!(出てないけど)
こんな時の対処法は、もうこうやって最後まで走りきる役なのだと思い込むこと。
でも基本は「フンギャー!!」です。
おかけでビリーをやらなくても、汗だくになれました。
【固い人々】
山田っちも七海も柔軟が苦手です。
殊に七海の固さと言ったら、一昔前の公務員もびっくりのおカタさです。
そんなわけで、夜光堂一体の柔らかい吉田が柔軟をレクチャー。
足の形、ポイントとフレックスから始まり、わき腹をぐいーっと伸ばす柔軟を教わりました。
片足を横に伸ばし片足を曲げた状態で腰をしっかり立てて、曲げた足のほうの手を遠くに伸ばしてから、頭の上を通して体を曲げます。
足はフレックス、顔は上を向いて。
体の柔らかい人だったら、そのまま体が伸ばした足にくっついて、
「柔軟!!」
という感じになるのでしょうが、七海の場合は、体が固くてほとんど曲がらないので、
「盆踊り!!」
ってな具合になります。
はーヨイヨイ。
ただ、そんな状態でも普段伸ばすことがないわき腹がぐーっと伸びるのはとても気持ちよかったです。
出来れば、盆踊りから、ちょっと体傾き気味な盆踊りになるように頑張ります。
【まるまるはお休み】
本日は材料調達係の七海が、羊毛フェルトを準備することが出来なかったので、まるまるの持ち込みはなしです。
しかし、ちゃんと稽古帰りにまるまるの材料と新たなニードルを入手しました。
吉田はサンプルで置いてある羊毛フェルトの作品を手でもふもふと触って、ぽわわわわ〜んとなってとりました。
勢いあまって自分で何か作ってしまいそうな感じになっていましたが、出来れば物語に登場するまるまるを先に…!!
最終形態はもちろんまるまるではなく、別の形に収まる予定ですが、さて、完成型が七海の頭の中にしかないので、一体どうなることか…。
我ながら不安です。
【さて、来週は】
時間がまだまだあるようで、なかなかやること満載です。
まずは全て基礎に戻って、あらゆることに柔軟に対応出来るように、自分のいらんクセを外して、まずは美しい基礎が習得出来るようにしたいと思います。
まずは基礎から!
美しい発声、聞き取りやすい滑舌、滑らかでクセのない動き、聞いていて心地いいしゃべり方から、を目指します。