オス!オラ七海!
は、は、は…晴れたあー!
昨日の雨は何処へやら、朝から気持ちのよい日曜日。
気温も昨日よりグッと上がっておりましたが、朝出会った吉田は昨日と同じスプリングコート姿…。
「よちさん暑くないの?」と尋ねれば、「あちーよ。昨日と同じ組み合わせの格好で出て来ちゃったからね…」。
そういえば昨日の格好もスプリングコートとロングTシャツの組み合わせだった。
「しかもだな…今日に限ってハイネックのTシャツなのだよ…」
ハアッ!!本当だ!!
一方内山は爽やかな空色のアディ○スワンピース。
夜ご飯を買いに出る時もサッと着れるお役立ち品だが、下に履いていたはずのジーンズ無しであぐらをかいてはいけませーん!!
「いや…もう…なんつうの…ホーム感覚で…」
稽古場ですよ!稽古場ですよ内山さんんん!!(爆)
厳重注意です!
【クーラーの入れられないその理由は…】
本日の稽古場はデッカイ業務用エアコンが二つついている部屋。
気温そのものが高かった上に、着物を隙間なく着込む我々に襲いかかるのは…そう、暑さ!!
「うう〜暑い〜」
「エアコンをかけましょー!」
というわけでエアコンスイッチをオンにしたのだが…。
ブオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!
グハァ!凄い音だあ!
少し煩いが暑いよりは全然幸せと、エアコンの吐き出す音と共に稽古はスタートしたのであった。
「じゃあまず○○のシーンからー!」
「はいー!」
ゴオオオオオオオオオ!
よし!エアコンよ、僕ら君に負けないように声出すから、君も頑張って我々を冷やしてくれぃ!!
ゴオオオオオオオオオ!
…しかし我々は忘れていた。
そのシーンが、しののね物語内で一二を争う静かなシーンであるということを…。
段取りとしてはこうだ。
内山の台詞キッカケで、常世田さんが小さめなところから音楽を優しく入れる…七海がその音楽のとある部分に差し掛かったところで次の台詞を入れる。
演出の手がパンと鳴ると同時にシーンスタート!
しばし内山と七海の会話芝居の後、いよいよ音が入るあの場所へ…。
内山、台詞。
よしいい調子だ。
そこで常世田さんが音楽をインして…僕が音楽のある部分を聞いたら…聞いたら…?聞いた…ら…。
ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!
き、聞こえネェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!(爆)
異常事態に気付いた演出吉田が、ダッシュしてエアコンを止めに走る!!
一瞬にして部屋はもとの静けさを取り戻し、そこには常世田さんが規定通り入れてくれた音楽が流れていた…のだが、「ど、どこまで来たのかわかりませんんー!」。
しまったァ!!
最初は同じメロディの繰り返しが続くため、今流れている部分が何度目の繰り返しかわっからーん!!
一曲まるまる使っての音合わせがあるこのシーン、敢え無くそこで撃沈した。
舞台上の役者が、
「いやー!!すみませぬー!!音楽がエアコンで聞こえんくてー!」
と言えば、スピーカーに最も近い常世田ネェさん一言。
「うん。私も聞こえなかったもん!」
演出吉田は切ない顔をしながら、
「エアコンは…無しで行こうね」
と悲しげに笑うのだった…。
まさかエアコンの轟音が障害となるとは!その後夕飯に突入した我々は、今までの暑さを吹き飛ばすべく、心おきなくエアコンを稼動させたのだった。
ゴオオオオオオオオオオオオオオオ…いやほんとに凄い音だ。
【メイクアーップ!】
本日午前中はヲナゴたちによる本番メイク決定日。
舞台の時にしか使わないメイク用具を、家からンフーと引きずり出して集合だ!
夜光堂激務でちょっと頬肉が落ちてしまった吉田、肌色のついていない下地とお粉でメイクアーップしたところ、皆に泣かれる。
「うえーん!よちさんが病人の肌色だよう!どこいくのよちさん!?どこまでいっちゃうのー!?」
「…解ったよ…。肌色がついた下地にするよ…」
さらに頬に優しいピンクを入れれば、ほんわり血の気が通ってくる。
吉田のメイクの見どころは、透き通るような白い肌(自前)と目の上にうっすら入ったワンポイントの黄色(志枳の着物とお揃い色)です!
内山はまず剃刀をぷるぷるさせながら、額や眉の周りを産毛剃りから始まる。
「怖いよ!怖いようっちゃーん!」
「貸しなさいーーー!」
吉田、内山の顔をソリソリソリソリー。
内山メイクの特徴は、淡いピンクと紫の色合い、そして吉田がバッチリ整えた眉です!
七海は使用人という身分と、とある理由からメイクは素肌を活かした簡単メイク。
下地の上からお粉をぶわっさぶわっさはたくだけ。
当然ながら一番早く終わってしまい、皆の周りをウロウロして吉田の口紅を塗ったり、内山の肌に下地をはたきこんだりしていた。
「わしゃ準備楽じゃあー」などと言っていた七海に、この後思わぬ災難が…(いや、自業自得であろうて)!!
七海、何故か今日はうまく着物が着れぬ。
「んぬー!スッキリせんー!裾がバサバサするー!」
昨日うまく着れていた(本人評価)だけに、このバサバサ具合は気になって仕方ない。
稽古が始まり内山が舞台でシリアス芝居を繰り広げている間も、隅でブアッサ!ブアッサ!
ついには「いやにゃー!もうだめにゃー!」と着物開けっ広げで脱力し、常世田さんアンド内山のお姉さんズに、「大丈夫!まだ頑張れるわよ!」と励まされる一人っ子。
呆れた吉田がトコトコやってきて着直しを手伝ってくれる。
その後皆の励ましや手助けに導かれ、無事自分の良きところに着物がおさまった七海…自らの失敗を「絶対湿気のせいだ」と言い張っていた。
んなわきゃない。
【嬉しい差し入れ】
常世田ネェさんが愛飲しておられるという、コンニャクゼリー(ウィ○ー型容器でちゅうちゅう吸うやつ)を差し入れにいただきましたー!
ありがとうございますー!
冷たーくて飲みごろ(しかも低カロリー)なゼリーを、皆で早速いただく。
「にゃーさんはマンゴーでしょー」
「うむー!」
「じゃあ私りんごー」
「うーんとうーんと、グレープー!」
ちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅう…。
稽古場にゼリーを啜る音だけが響き渡る。
夜光堂、モノ喰ってる時だけほんとに静か…。
【審判現る】
吉田、本日ちょっと喉が痛かった。
昨日の稽古で喉を少し痛めてしまい、今日は今日で志枳が喋りっぱなしのシーン練習を繰り返したからだ。
吉田の喉がガラッとすると、どこからともなくフィニッシュ○ーワ部隊七海がやって来る。
有無をいわさず吉田を捕獲後、口をアーンとさせて喉にフィニッシュ○ーワを散布するのだ。
「はい、アーって言ってー」
「ア〜〜〜」
「はい吸って!」
「ヒュウー」
「今だァ!」
バシュウ!!!
「んごっ…」
うまく当たったかどうかを吉田に尋ねると、吉田は顔をむぎゃあ〜とさせながら何故かお年寄り口調で一言。
「す…すとらあぁぁぁぁいくぅうう」
ヨボヨボだ!!ヨボヨボ審判だ!
稽古後ちょっとハスキーボイスになった吉田、「にゅー!病院に行って炎症止めをもらってくるぞ!」と言っていたので皆様ご安心あれ。
本番には滑らかボイス志枳が登場致しますよ!
【来週計画】
本日は竹原が急遽お休みとなり、全通し叶わずの夜光堂。
後半だけの半通しを行いました!
来週は演出吉田より『一日につき通し三回』の指令が飛んだぞ!!
望むところでいっ。
色々なもののスタンバイ、出はけの移動に、小道具受け渡し…通しにならないと練習出来ない裏の仕事も一杯ある!
勿論各キャラたちの気持ちも、通すことで変化があったり…。
土曜は少し広い稽古場なのでビデオ撮りして、演出がチェックをするそうです!!
くはあ!緊張するー!しかし大変楽しみでもあります!
色々しんどいこともあるけれど、自分が楽しいと思わねば元気も湧かぬ。
また土曜に、にこにこ笑顔で会いましょう!